記事提供:オモプラッタ

 
今回お話をうかがったのは、ケイダッシュステージ所属のお笑いコンビ「キズマシーン」のSAMIDAREさん。

年間100冊は本を読むというSAMIDAREさんがオススメする1冊とは!?
 

 
「僕の学生生活はかなり鬱屈としたものだったんです。中卒で、学校が嫌で芸人になったので、そういう心の隙間を埋めるのが読書だったんですよ。年間100冊、月10冊ぐらいは本を読んでいます。

読むのは小説が多いですね。最近読んだ中では川上未映子さんの『わたくし率イン歯ー、または世界』という小説が印象的でした。

主人公の女性は、〈わたし〉という意識が脳みそではなく『奥歯』に詰まっているのではないかと考えました。

それをきっかけに歯医者でアルバイトをするようになるんです。そんな女性が、職場でのいじめや自身の恋愛について考えていくという内省的な内容です。

話が進むうちに、実在しない体内の赤ちゃんへ語りかける日記を書き始めたり、思想もどんどんめちゃくちゃになっていく中で、『実は正しいことを言っているんじゃないか?』

『いや、これはただ自分の世界に没入してるだけではないか?』みたいに、読み手の感情が揺さぶられるんです。

『自分の世界』という枠組みの中で徹底的に考えることも大事だし、現実の世界のルールに沿ってちゃんと生きていくことも大事。

その両方が大切だということをこの本が教えてくれたことに感動しました。

お笑いでも同じことがあるんですよ。常識や通念から外れすぎたら分かってもらえないけど、自分の世界観がなかったらつまらない、という。

すみません、なんか照れちゃいますね。でも、本の話をすると止まらないんですよ。

ちなみに、今読んでいる本は『アッチェレランド』という海外のSFです。

2007年に出版された小説なのに古さを感じさせないというか、むしろ未来を先取りしているんです。

舞台は21世紀初頭、いわゆるサイバーパンク的な世界観で、主人公はアイデアを提供する見返りとして、金銭ではない報酬を受け取るという仕事をしている若者です。

技術特異点(人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事)から逃亡したいと申し出てきた人間の『亡命』に手を貸す主人公を待ち受ける運命とは!?……という内容なのですが『未来は本当にこうなっていくんだろうな』というのを納得させてくれるほどの圧倒的な情報量と文章力が魅力です。

めちゃめちゃ経済用語とかIT用語とかが入り混じってくるので、正直理解できないところも結構あるんですけど、小説家の人は本当にすごいな、と思いましたね」

 

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