皆さんは「江戸しぐさ」というものをご存知だろうか?
 
 
「江戸しぐさ」とは、「NPO法人 江戸しぐさ」が江戸町人の行動に由来すると主張し、普及を促進している行動哲学である。
 
 
しかし、「江戸しぐさは実在しなかったのではないか?」という論調が、『江戸しぐさの正体』(原田実・箸)といった書籍をはじめ、ネット上などで噴出している。
 
 

文明史家であり上記の著者でもある原田実は、「『江戸しぐさ』とは伝奇ロマンかSFである」と明言。
 
 

ネット上でなどでは以下の矛盾点が指摘されている。
 
 
 
 

●傘かしげ

雨の日に互いの傘を外側に傾け、ぬれないようにすれ違うこと。
 
→傘を見れば身分が分るほどに高級品だった時代に、貧民の狭い路地をすれ違うための「傘かしげ」があったのか?(当時の建物構造で「傘かしげ」をやると、水が建物の中にこぼれまくりなのでは?)
 
 
 
 

●時泥棒

断りなく相手を訪問し、または、約束の時間に遅れるなどで相手の時間を奪うのは重い罪(十両の罪)にあたる。
 
→電話も電報も時計も無い時代に、アポ無し訪問や遅刻を戒めたのか?
 
 
 
 

●うかつあやまり

たとえば相手に自分の足が踏まれたときに、「すみません、こちらがうかつでした」と自分が謝ることで、その場の雰囲気をよく保つこと。
 
→被害者が謝らなくてはいけなかったのか?
 
 
 
 

●喫煙しぐさ

野暮な「喫煙禁止」などと張り紙がなくとも、非喫煙者が同席する場では喫煙をしない。
 
→「喫煙禁止」という張り紙が江戸時代にあったのか? 江戸時代の料理店等では煙草盆が客に出されるのが当然だったのでは?)
 
 
 
 

その他にも、江戸時代の食文化(バナナやトマト、チョコレートの存在)の矛盾など、細かい指摘箇所をあげると枚挙にいとまがない。
 
 

そもそも、江戸時代における江戸しぐさの実在を示す史料の存在が確認されておらず、NPO法人「江戸しぐさ」理事長であるである越川禮子氏自身も認めていること。
 
 

その内容が歴史をあきらかに無視したものであるにもかかわらず、文科省認定の道徳の教科書に盛り込まれてしまったことなどから、問題視される声がさらに大きくなった。
 
 

さらに、NPO法人「江戸しぐさ」は、「認定普及員養成講座」(有料)などを開いたり、AC(公共広告機構)のCMにもその行動哲学が採用された。
 
 

このことに限らず、歴史というものは、何者かの都合で常に書き替えられできたのかもしれない。
 
 

しかし、さまざまなメディアが発達した現代において、あまりにも確証のない歴史と情報がここまで流布され、浸透してしまった事実を考えると、何を信用したら良いのかわからなくなってこないだろうか・・・。
 
 

(※↓詳しくはコチラへ)
参照:Wikipedia/江戸しぐさ
参照:NPO法人「江戸しぐさ」
参照:exciteニュース/傘かしげ、こぶし腰浮かせ…「江戸しぐさ」のデマ。人はなぜトンデモを信じてしまうのか
画像出典:Flickr(shigusa by Kazumi Tamura)
(本記事は上記の報道や情報を参考に執筆しています)
 








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